中井英夫『新装版 とらんぷ譚 (1) 幻想博物館』
2013年 12月 12日
『新装版 とらんぷ譚 (1) 幻想博物館 (講談社文庫)』中井 英夫 読了。
薔薇が咲き乱れる精神病院に入院する患者たちの、美しい妄想が織りなす連作短編集です。
インタビュアは何者なのかを気にせず読んでいくと、途中「え?」と齟齬を感じる部分が現れてきます。
違和感を覚えながらも読み進めると、最終話で……(◎Д◎;;)
さらに「あとがき」に書かれた「現実にあった事件」との奇妙なリンクが心をザワつかせます。
「現実」は「物語」よりも、もっとずっと恐ろしい。。
本当は精神を狂わせた人たちの妄想が、こんなに美しいことばかりではないのでしょう。
「最後の物語の男は私自身」と書いておられる通り「現実」の辛さ醜さから逃れたかった作者にとって、「狂う」ことへの憧れがあったのかもしれません。
インタビュアは何者なのかを気にせず読んでいくと、途中「え?」と齟齬を感じる部分が現れてきます。
違和感を覚えながらも読み進めると、最終話で……(◎Д◎;;)
さらに「あとがき」に書かれた「現実にあった事件」との奇妙なリンクが心をザワつかせます。
「現実」は「物語」よりも、もっとずっと恐ろしい。。
本当は精神を狂わせた人たちの妄想が、こんなに美しいことばかりではないのでしょう。
「最後の物語の男は私自身」と書いておられる通り「現実」の辛さ醜さから逃れたかった作者にとって、「狂う」ことへの憧れがあったのかもしれません。
by gin_no_tsuki
| 2013-12-12 23:32
| 本